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2009. 06. 17
 CKDと微量アルブミン尿測定について
 高血圧ガイドラインが今年改定されました。
 この中で血圧管理を厳重に行う必要がある高リスク患者として、
 新たにCKD(慢性腎臓病)が加えられました。
 これはCKDがある方においては、既に全身性の動脈硬化が進行しており、
 虚血性心疾患や脳梗塞などの血管性イベントが発生する危険が高くなる事が知られているからです。
 今回はCKDと腎障害を早期に発見するための微量アルブミン尿測定について記事にしてみます。
 1.CKDについて:
 腎臓は糸球体という部位で血液をろ過し、毒素を尿中に排出する役割を行う大切な臓器です。
 糸球体は腎動脈から分岐した細動脈がボウマン嚢と呼ばれる袋の中に球状に収まったもので、
 血液ろ過が行われる最小単位の現場です。
 高血圧があり、糸球体内圧が上昇すると、いわゆる「糸球体高血圧」という状態になります。
 すると細動脈から蛋白が漏出し、これが蛋白尿となります。
 このような状態が数十年続くとやがて糸球体内の細動脈は破壊され、腎硬化症と呼ばれる
 慢性的に腎機能の低下した状態となり、透析や腎移植が必要な状態になる可能性があります。
 糖尿病や脂質異常症においても血管障害や動脈硬化が進行すると同様の状態に陥るため、
 これらをまとめてCKD(慢性腎臓病)と呼びます。
 2.微量アルブミン尿測定について:
 前述のように、CKDがあると心筋梗塞や脳梗塞などが発生するリスクが非常に高くなります。
 したがってCKDに到る前に腎障害をより早期に診断し治療する事が重要で、
 それには微量アルブミン尿の測定が有用です。
 微量アルブミン尿は軽度の腎障害でも出現し、蛋白尿と比較してより早期から
 腎動脈の動脈硬化の指標として役立ちます。
 検査費用:450円(保険診療・3割負担の場合)<保険適応には条件があります>